Giapponese イタリア語
教皇フランシスコ自発教令の形式による使徒書簡


教皇フランシスコ自発教令の形式による使徒書簡

『寛容な裁判官、主イエス』
(Mitis Iudex Dominus Iesus)


教会法典の婚姻無効訴訟の改革

寛容な裁判官であり、わたしたちの魂の牧者である主イエスは、使徒ペトロとその後継者らに、教会において正義と真理の務めを遂行するため鍵の権能を委ねられました。部分教会の牧者らも、自身の従属者を裁くという主の面前における責務と聖なる権利に基づいて〔1〕、この地上で、結び・解く最高かつ普遍の権能を行使することを主張し、確認し、また強く求めます。

幾世紀にもわたる変遷の中で、教会は、婚姻の事案に関して、キリストのことばのより明確な認識を獲得しながら、聖なる婚姻の絆の不解消性に関する教えをより深く考察し理解し、それを公布してきました。そして常に教会の規律が、公言された信仰の真理とより一貫性をもつものとなるように、婚姻の合意の無効に関する体系をまとめあげ、婚姻無効の裁判手続きがより適切なものとなるよう秩序付けてきました。

これらすべては、常に魂の救いという最高の法を基にして行われてきました〔2〕。福者教皇パウロ6世が賢明に教えたように、教会は三位一体の神が意図したものであるがゆえに、そのすべての制度は、(未だ完全ではないが)常に完全になり得るものとして、それぞれが受けた賜物と使命に従って、教会の基本的な目的である信者の善益のために、神の恵みを伝達することを目指さすものでなければならないのです〔3〕。

このことを自覚して、わたしは婚姻無効手続きの改革に着手することを定め、そのために法的学識、また司牧的賢明さ、さらに法廷実務経験に秀でた人々からなるグループを作るよう命じました。このグループは、ローマ控訴院長官の指揮の下、他の専門家の協力を得て熟慮を重ね、熱心に作業を行い、婚姻の絆の不解消(の教え)を損なうことのない改革草案を準備してくれました。それがこの「自発教令」に注ぎ込まれています。

したがって、魂の救いへの配慮は、昨日も今日も変わることなく諸制度、法律、権利(法規範)の最高の目的としてとどまっているのですが、それが、キリスト者の家庭の基盤であり原点である信仰と婚姻に関する教えの一体性を守るための改革に関するこの文書を、ローマの司教に、彼と教会の責務を分かち合う司教たちに提供するよう促しました。改革への意欲をかきたてたのは、自己の良心に忠実でありたいと欲しながらも、あまりにもしばしば、物理的又は倫理的な距離のために、教会の法的構造から離れてしまっている膨大な数の信徒たちです。いつくしみと憐れみが、教会そのものに、母親として、自分は教会から孤立してしまっていると考えている子どもたちの傍にいることを求めています。

この意味で、先の臨時世界代表司教会議に集まった司教職における私の兄弟たちの過半数を超える投票も、より迅速で利用しやすい(婚姻無効のための)手続きを強く求めました〔4〕。わたしは、この(司教たちの)要望と完全に一致して、この自発教令によって、婚姻を無効化することを助けるのではなく、少なくとも適切な簡易さをもった訴訟手続きの迅速化を助ける規定を導入することにしました。それは、裁判の判決が遅くなることによって、自らの立場が明らかになるのを待つ信徒たちの心が、疑念の暗闇に永い間苦しめられないようにするためです。

いずれにしても、わたしは婚姻無効に関する手続きが、行政的な仕方によってではなく裁判による方法で扱われることを望んだわたしの前任者たちの足跡に従いました。それは事案の性質がそのことを命じるからではなく、むしろ出来得る限り聖なる婚姻の絆について真実を守る必要性がそれを求めるからなのです。そして〔婚姻の絆の無効性の判断〕は、間違いなく裁判制度によって保証されているのです。

この改革作業を導いたいくつかの基本的な判断基準は以下に示す通りです。

1.「無効を支持する単一の判決」

まず初めに、今後は、婚姻無効を支持する判決が二度一致することを必要とはしません。その代りに当事者たちの新たな教会法上の婚姻が認められるためには、法の規定に従い、最初の裁判官が社会通念上の確信に至ることで十分となります。

2.「司教の責任の下での単独裁判官」

この単独裁判官は、いずれにしても聖職者の身分であることが求められ、第一審においては、その(裁判官の働きの)責任は司教に帰されます。司教は、司牧遂行にあたり、自己の司法権を行使する際、いかなる(裁判業務の)落ち度も放置しないよう細心の注意を払わなければなりません。

3.「司教自身が裁判官」

自己の教会において牧者でありまた頭として立てられた司教自身が、自分に託された信者たちの間における裁判官でもあるという、第2バチカン公会議の大変重要な分野における教えが、今ようやく実践に移されるべく、明確な規定が設けられました。そのため、教区の規模の大小に関わらず、司教自身が、この教会の構造の転換〔5〕の見えるしるしを提供し、婚姻の事案において司法的任務を教区事務局の担当者に任せっきりにしないことが切望されます。そこで特に(婚姻の)無効が明白な案件を解決するために定められるべき「略式手続き」 (*1)が役立ちます。

4.「略式手続き」

実際、婚姻無効訴訟をこれまでより迅速化することの他に、現行の文書訴訟に加え、略式手続きの形式が考案されました。これは、訴えられた婚姻の無効性が、特に明白な証拠によって支持される事案に対して適用されるべきものです。

しかしながら、簡略化(短縮)された手続きが、婚姻の不解消性の原理を危うくするのではないかという心配がわたしから抜け切れません。まさにこの理由から、わたしは、そのような裁判においては、司教自身が裁判官を務めることを望みました。なぜなら司教は、自らに与えられた司牧の任務に基づいて、ペトロと共に、信仰と規律におけるカトリック教会の一致のより優れた保証人だからです。

5.「首都大司教座への上訴」

首都大司教座への上訴を復活させることは有益です。なぜなら、その職務は教会管区の頭であり、幾世紀にもわたってゆるぎなく存続してきた、教会における(司教たちの)団結の際だったしるしだからです。

6.「司教協議会固有の任務」

とりわけ、迷える信者たちを取り戻すことについて使徒的な渇望に突き動かされていなければならない司教協議会は、上述の転換を共にする責務を強く感じ取り、自己の部分教会において司法権を組織するそれぞれの司教たちの権利を無条件に尊重しなければなりません。

実際、裁判官と信者たちとの間の近さを取り戻すには、仮に、婚姻無効訴訟の改革を実践していくための励ましと助力の両方が、司教協議会から個々の司教たちに与えられなければ成功を収めることはないでしょう。

裁判官への近づきやすさの事に加え、司教協議会は、裁判所職員への正当かつ彼らの職務に見合った報酬はともかく、可能な限り手続きそのものの無償性を保証しなければなりません。というのも、教会は、魂の救いにこれほど密接に結びついた事案において、信者たちに寛容な母親の姿を示し、それによってわたしたち皆が救われるキリストの無償の愛を示すように配慮しなければならないからです。

7.「使徒座への上訴」

いずれにしても、最古の裁判の原則を尊重して、使徒座の通常の裁判所であるローマ控訴院への上訴(制度)を維持することは有益です。そのような上訴の規律において、魂の救いに害が及ばないようにするために、いかなる権利の乱用も入り込まぬよう配慮することで、ペトロの座と部分教会との間の絆が強められるのです。

ローマ控訴院の固有法は、必要な範囲で、できるだけ早く、改革された裁判規則に適合されなければなりません。

8.「東方教会のための見通し」

最後に、東方教会の独自の教会秩序と規律を考慮して、この同じ日に、わたしは東方教会法典における婚姻訴訟の規律を改革する規範を、これとは別に発布することを定めました。

すべて時宜を得て考察したうえで、わたしは教会法典の第7集第3巻第1部第1章の婚姻無効訴訟の各条文(第1671条―第1691条)を2015年12月8日から以下の各条文に全面的に置き換えることを定め、またこれを命じます。

第1節 裁判所および管轄範疇

第1671条
(1)受洗者の婚姻訴訟は、固有権により教会の裁判官の管轄範疇である。
(2)婚姻の国家法上のみの効力に関する訴訟は国権に属する。ただし、当該訴訟が中間的かつ付帯的に扱われる場合、個別法によって教会の裁判官が審理、判定できると定める場合は、この限りではない。

第1672条
婚姻無効訴訟において、使徒座に留保されていない事案は、次の裁判所の管轄である。
1.婚姻が挙式された地の裁判所
2.当事者の一方又は双方が住所又は居所を持つ地の裁判所
3.事実上、証拠の大部分が収集される地の裁判所

第1673条
(1)法が明白に除外していない限り、各教区において婚姻無効訴訟の第一審裁判官は教区司教である。教区司教は、法の規定に従い、自ら又は他者をとおして司法権を行使する。                 (2)司教は、その教区に、婚姻無効訴訟のための教区裁判所を設立すべきである。ただし、近隣の他教区の裁判所、又は諸教区合同裁判所に加入するという司教自身が持つ権能を妨げない。
(3)婚姻無効訴訟は、3名の裁判官団に留保される。これは聖職者の裁判官が長とならなければならず、残りの裁判官には信徒もなることができる。(*2)
(4)裁判所担当司教は、教区において、又は前第2項に基づく近隣の諸裁判所においても、合議制裁判所を設立できない場合、訴訟を聖職者の単独裁判官に委任し、可能な所では、誠実な生活をし、法律学又は人文科学に精通しており司教からこの責務に認められた者2名を陪席(審査補佐官)として参与させる。同じ単独裁判官は、別様のことが判明しない限り、裁判官団、裁判長又は報告官に付与される任務を担う。
(5)第2審裁判所は、有効性のために前第3項の規定に従い、常に合議制でなければならない。
(6)第1438条、第1439条及び第1444条の規定を妨げないが、第1審裁判所は第2審の首都座裁判所に上訴する。

第2節  婚姻を訴える権利

第1674条
(1)婚姻を訴えることができる者は、次のとおりである。
1.配偶者
2.婚姻が無効であることが既に公然となっていて、その有効化が不可能、又は無益である場合には、公益保護官
(2)両配偶者の生存中に婚姻が訴えられなかった場合、教会の範疇(法廷)(*3)又は、国家の範疇(法廷)において他の係争問題の解決のためにその婚姻の有効性についての疑問をまず解決しなければならない状況でない限りは、一方又は双方の死後、これを訴えることができない。
(3)訴訟の継続中に、配偶者の一方が死亡した場合には、第1518条の規定が順守されなければならない。

第3節  訴訟の提起と調査

第1675条
訴訟を受理するに先立って、裁判官は、夫婦の共同生活がもはや再建できないほど婚姻が修復不能なまでに破綻したことを確信しなければならない。

第1676条
(1)訴状を受け取った後、法務代理は、訴えが何らかの根拠に基づくと認めたならば、それを受理し、訴状の末尾に決定を付記し、その写しを絆の保護官に送付するように命じる。また当事者双方がその訴状に署名しない限り、相手方当事者に対して訴えに対する自分の考えを15日以内に表明するように指示する。
(2)前述の期間が経過し、他方当事者に自分の考えを示すよう再度の通告をした後、絆の保護官の意見を聴いたうえで、法務代理は自己の決定書によって争点の定式を定め、訴訟が通常の手続きによって扱われるべきか、あるいは第1683条から第1687条の規則に基づいた略式手続きによって扱われるべきかを定めなければならない。この決定書は、両当事者及び絆の保護官に直ちに知らされなければならない。
(3)訴訟が通常の手続きで扱われる場合、法務代理は、同じ決定書によって、裁判官団、または第1673条第4項に従い2名の陪席(審査補佐官)を伴う単独裁判官を任命する。
(4)また、略式手続きが採用された場合、法務代理は第1685条に従ってこれを進める。
(5)争点の定式は、どの項目において婚姻の有効性が争われるかを確定しなければならない。

第1677条
(1)絆の保護官、当事者の訴訟代理人、ならびに、もし裁判に参加している場合には公益保護官にも次の権利がある。
1.第1559条に該当する場合を除いて、両当事者、証人、鑑定人の尋問に臨席すること
2.(調書)公表前であっても、訴訟記録を閲覧し、当事者から提出された文書を調査すること
(2)前項第1号の調査には、両当事者は立ち会うことができない。

第1678条
(1)婚姻無効訴訟においては、裁判上の自白と当事者の供述、及び当事者の信用性について支持する証言は、それらに反対する要素がない限り、十分な挙証能力を持つことができる。(その場合)裁判官は、すべての情況証拠と補足証拠とを考慮して〔証言を〕評価しなければならない。
(2)同じ訴訟において、証人が職務上扱った事柄を述べる場合、あるいは事実と人の情況が示唆を与える場合、1名のみの証人の陳述に十分な信ぴょう性を与えることができる。
(3)交接不能あるいは精神疾患又は心理的原因に基づく異常による婚姻の同意の欠如についての訴訟では、状況からして無益であることが明白でない限り、裁判官は1名又は複数の専門家による鑑定を用いなければならない。その他の訴訟では、第1574条の規定を踏まえなければならない。
(4)訴訟の調査(段階)において、婚姻が完成されなかったことに対するかなり蓋然的な疑いが生じる場合はいつでも、裁判所は、両当事者の意見を聴いたうえで、無効訴訟を中断し、(未完成の)認証婚免除のための調査を補完してから、訴訟記録に配偶者の一方又は両方からの免除請求を裁判所及び司教の意見を添えて使徒座に送付することができる。

第4節  判決及びその執行と異議申し立て

第1679条
婚姻無効を最初に宣言した判決は、第1630条から第1633条に定められた期間の経過後、既判力を生じる。

第1680条
(1)自己の利益が害されたと考える当事者、並びに公益保護官及び絆の保護官には、判決無効の訴え、及びその判決に対する上訴を第1619条から第1640条の規定に従って提起する権利がある。
(2)上訴及びその継続のための法定期限が経過し、上級審裁判所が訴訟記録を受理すると、裁判官団が設置され、絆の保護官が任命され、当事者は予め定められた期間内に意見書を提出するよう勧告される。期間の経過後、合議制裁判所は、上訴が明らかに遅延させるためのものと判明したならば、第一審判決を自己の決定書によって認証しなければならない。
(3)上訴が認められたならば、必要とされる対応を行ったうえで、第一審と同じ方式に従い、更に手続きを進めなければならない。
(4)上訴審において、婚姻無効の新たな訴因〔争点〕が取り入れられた場合、裁判所は第一審として受け入れ、これについて裁判することができる。

第1681条
既判力を持つ判決が出された場合でも、第1644条の規定に従い、いつでも第3審裁判所に上告できる。その際、不服申立を行ってから30日の有効期間内に、訴訟に関する新しくまた重大な証拠あるいは論拠を提出しなければならない。

第1682条
(1)婚姻無効を宣言した判決が既判力を生じた後、婚姻が無効と宣言された当事者たちは、判決自体に禁止が付加されるか、又は地区裁治権者によって禁止されない限り、新たな婚姻を結ぶことができる。
(2)判決が既判力を生じると、法務代理は、直ちに婚姻が挙式された地の裁治権者にその旨を通知しなければならない。同裁治権者は、できる限り速やかに、婚姻無効の決定、及び禁止条項が付加された場合にはそれも婚姻台帳及び洗礼台帳に記入するよう手配しなければならない。

第5節  司教の前での略式婚姻訴訟

第1683条
次の場合はいつでも教区司教自身が婚姻の無効訴訟を裁判する管轄権を有する。
1.両配偶者、あるいは他方が同意したうえでその一方から訴えが提起されており、
2.事実と人の状況から、より詳細な調査や証人尋問をもはや必要とせず、無効性が明らかであるという証言又は文書に裏付けられる場合。

第1684条
略式手続きが導入される訴状には、第1504条に規定されている事柄の他に、次の要件が備えられていなければならない。
1.訴えの根拠としている事実が簡潔かつ全面的に、そして明確に陳述されていること
2.裁判官によって直ちに入手可能な証拠が示されていること
3.訴えが根拠とする文書が同封されていること

第1685条
法務代理は、争点の定式を定めた決定書によって、調査官と陪席(審査補佐官)を指名したうえで、第1686条に従って30日間以内に開かれる法廷に、これに関係するすべての者を召喚しなければならない。

第1686条
調査官はできる限り、証拠を只一回の法廷で収集し、もしそれらがあるならば、絆の擁護のための意見書又は、当事者側の抗弁書提出のために、15日間の期間を定める。

第1687条
(1)訴訟記録を受け取った後、教区司教は、調査官及び陪席(審査補佐官)と協議したうえで、また絆の保護官及び、それがある場合には、当事者たちの弁護人の意見書を熟慮したうえで、婚姻無効についての社会通念上の確信が得られたならば判決を下す。そうでない場合は、訴訟を通常の手続きに差し戻さなければならない。
(2)判決文全体は、判決理由と共に、できる限り速く当事者たちに通知しなければならない。
(3)司教からの判決に対しては、首都大司教又はローマ控訴院への上訴の余地が与えられる。また判決が首都大司教自身によって下された場合、上訴は彼に従属する司教のうち最古参の者(*4)に対して与えられる。ローマ教皇より下位の上位権威者を持たない司教の判決に対しては、上訴の余地はその司教によって恒常的に選択された司教に与えられる。
(4)上訴が単に遅滞をもたらすためになされたことが明らかとなった場合、首都大司教、又は第3項に示された司教、又はローマ控訴院の長官は、自己の決定書によって上訴を却下しなければならない。いっぽう上訴が受理された場合、訴訟は第二審の通常の審査に付託されなければならない。

第6節  文書訴訟

第1688条
第1676条の規定に従って提起された訴状を受理した後、教区司教又は法務代理、又は任命された裁判官は、通常の訴訟手続きの形式を省略して、当事者双方を召喚し、絆の保護官の立ち会いのもとに、婚姻無効の判決を言い渡すことができる。ただし、反論も異議申し立てもできない文書から無効障害の存在、又は法に定められた挙式の方式の欠如が証明され、同時にそれと同じ確実さで、障害の免除が与えられなかったこと、あるいは代理人に有効な委任状が欠如していたことが明らかとなった場合に限られる。

第1689条
(1)この言い渡しに対して絆の保護官は、熟慮のうえ、第1688条に述べられた欠陥にせよ、免除の欠如にせよ、確実でないと判断した場合、第2審の裁判官に上訴しなければならない。その際、この裁判官に訴訟記録を転送し、書面をもって文書による訴訟で行われたことを注意しなければならない。
(2)(言い渡しによって)損害を受けたと考える当事者には上訴する権利が保たれる。

第1690条
第2審の裁判官は、絆の保護官の介入のもとに、当事者の意見を聴いたうえで、第1688条に述べられた様式と同じく判決を追認すべきか、又はむしろ法に定められた通常の手順によって手続きを進めるべきかを裁定しなければならない。後者の場合、第1審の裁判所に(訴訟を)差し戻す。

第7節  通則(*5)

第1691条
(1)判決において、当事者の一方が他方に対して、また子供に対して負っている扶養及び教育のための倫理上又は国家法上の義務について両当事者に注意喚起されなければならない。
(2)婚姻無効宣言のための訴訟は、第1656条から第1670条に規定される、口頭の民事訴訟によって取り扱われることはできない。
(3)その他の訴訟の進め方に関しては、事物の性質が妨げない限り、人の身分及び公益に関する訴訟についての特別規定を踏まえたうえで、裁判一般及び通常の民事裁判についての条文を適用しなければならない。

*  *  *

第1679条の規定は、この「自発教令」が効力を持ち始める日以降に婚姻無効を宣言する判決に適用されるものとします。

この文書は、信者の善益を保護するために誠実に順守されなければならない改正された法律が、正確かつ慎重に適用されるために必要と私が判断を下した裁判規程と結び合わされなければなりません。

いかなる反対の規定にもかかわらず、またそれが、たとえ特別な言及に値するものであっても、私がこの「自発教令」によって定めた事柄が有効であり効力を持つものとなるよう命じます。

光栄ある祝福された終生処女マリア、憐れみの御母、及び聖ペトロと聖パウロに、信頼を込めて、新しい婚姻手続きが活動的に遂行されるよう取り次ぎを委ねます。

ローマ、聖ペトロのかたわらにて
教皇在位3年、2015年8月15日
幸いなる処女マリアの被昇天の祭日
フランチェスコ


婚姻無効訴訟を扱うための手続き規則

2014年10月に開催された世界代表司教会議の第3回臨時総会は、信者が教会の裁判官に近づくことの困難さを確認した。司教は、善き牧者として、特別な司牧的配慮を必要とする自己の信者たちと出会うために、一致して婚姻訴訟に適用される詳細な規範を携えて出かけていかねばならない。そのため、すでに破綻した自分たちの婚姻の絆が、まだ存在しているか否かについて真理の確認を求める信者たちの要求に、裁判所の活動が応え得るための何らかの手段を提供するための法律の理解を深めることにおいて、ペトロの後継者と司教たちが協働を確かなものとする良い機会が与えられたものと思われる。

第1条
教会法第383条第1項に基づき、司教には、使徒的精神を持って彼らの生活状況のために信仰実践を放棄して別居又は離婚した配偶者たちの後を追って世話をしていく(*6)義務がある。司教は、それゆえ、主任司祭(第529条第1項参照)と、これらの困難にある信者たちへの司牧的配慮を分かち合わなければならない。

第2条
小教区又は教区組織において、自己の婚姻の有効性を疑い、その無効を確信している、別居又は離婚した信者の請願を受け付けるための予備調査、すなわち司牧的調査は、彼らの状況を見極めることと、通常の又は略式の訴訟手続きの際に有用となる材料を収集することに向けられる。そのような調査は、教区の一元的な婚姻司牧の職域において行われる。

第3条
この調査は、法的に教会法上の専門資格を備えた者だけでなく、地区裁治権者によって適性を認められた人物にも委任される。それらの人物とは、まず第一に、それぞれの主任司祭や配偶者たちを婚姻挙式に向けて準備した者である。この職務を助ける務めは、他の叙階された聖職者や地区裁治権者によって認められた信徒にも託されることができる。

教区は、あるいは現在の区分における諸教区は、合同でこの仕事を行い、場合によっては、より適切な調査遂行のための基本的な材料を記載した『手引き書』(Vademecum)を編集する。

第4条
司牧的調査は、配偶者又はその弁護人によって管轄裁判所に提出される訴訟に有用な材料を収集する。当事者たちが婚姻の無効訴訟を願っているのかどうかも尋ねなければならない。

第5条
すべての材料を収集したならば、必要があれば管轄裁判所に提出するための訴状を作成して調査は終了する。

第6条
第1691条第3項の規定に従い、特別な規定を除いて、婚姻訴訟においても、教会法典がすべての局面において適用されなければならない。それゆえ本規則は、手続き全体の細部にわたって説明するものではなく、特に主要な法律上の改正点のみを明確にし、必要な箇所において補足するためのものである。

第1部  管轄範疇と裁判所

第7条
(1)第1672条に列挙された管轄権は、裁判官と当事者たちとの近接の原理(principium proximitatis) (*7)を順守出来ている限りにおいて同等である。
(2)第1418条に基づき、諸裁判所間の協力をとおして、当事者であれ証人であれ、誰でも、最小限の経費によって裁判に出廷できることを保障しなければならない。

第8条
(1)固有の裁判所を持たない教区においては、司教は、(自己の)教区又は諸教区、そして使徒座から共通目的のために推薦された婚姻訴訟の裁判所を組織するために協力できる人材を、できる限り速やかに、生涯養成や継続養成をとおしてでも養成し、自ら最初の法廷を設置するよう取り計らうべきである。
(2)司教は、第1423条の規定に従って設立された、諸教区合同裁判所から脱退することができる。

第2部  婚姻を訴える権利

第9条
裁判手続き中、結審に至る前に配偶者が死亡した場合、他方の配偶者が継続を請求するまで審級は停止される。継続が請求される場合、適法な利益(法的意義)が証明されなければならない。

第3部  訴訟の提起と調査

第10条
裁判官は、当事者が訴状提出を妨げられる場合には、いつでも口頭による訴えを認めることができる。しかし裁判官は、公証官に命じてこれを書面にし、当事者に読み聞かせてその承認を得なければならない。これは、当事者によって記された訴状の代替として十全な法的効果を持つ。

第11条
(1)訴状は教区の裁判所、又は第1673条第2項の規定に従って選択された諸教区合同裁判所に提出されなければならない。
(2)相手方当事者が裁判所の判断に身を委ねるか、正しく再度召喚された後も何ら回答を寄せない場合は、訴えに反対しないものと解釈される。

第4部  判決とその執行ならびに判決への異議申し立て

第12条
法に定められた社会通念上の確信に到達するためには、主要な重要性を持つ直接証拠や情況証拠だけでは十分ではなく、法律においても事実においても、積極的な錯誤の疑いのすべてが、たとえ単なる反対の可能性といったものまでも慎重に排除される必要がある。

第13条
一方の当事者が、訴訟に関していかなる情報をも受け取ることを拒否した場合、判決文の謄本を入手することも放棄したと見做される。このような場合、判決の主文だけを通知することができる。

第5部  司教の前での略式婚姻訴訟

第14条
(1)婚姻無効訴訟を第1683条から第1687条に規定される略式手続きによって扱うことができる諸状況に含まれるものとして例えば次のようなものが挙げられる。
・(婚姻に対する)同意の偽装や意思を決定するうえでの錯誤を引き起こし得る信仰の欠如
・夫婦としての共同生活の短さ
・出産を妨げるための人為的流産
・婚姻時又はその直後における配偶者以外の者との関係を頑なに持続すること
・不妊又は伝染性の重い病気、又は以前の関係から生まれた子ども、又は過去の服役について故意に隠すこと
・結婚の原因が、夫婦としての生活と全く異質のもの、又は女性側の予想外の妊娠であったこと
・同意を強要するために加えられた物理的暴力
・医師の診断書によって裏付けられた理性使用の欠如 等

(2)訴えを支持する書証の中で、医師による診断書類のすべては、職権による鑑定の取得を無用にする。

第15条
通常の手続きを開始するための訴状が提出された場合でも、法務代理は、訴訟が略式手続きによって扱われ得ると考えた場合、そして提出された訴えに相手方当事者が署名していない場合には、第1676条第1項の規定による(相手方への)訴状の通知において、相手方当事者も訴訟に参加する意向があるかどうかを裁判所に知らせるよう求める。法務代理は、必要と思われる場合にはいつでも、訴状に署名した当事者に、第1684条の規定に従って、訴状を補完するよう招かなければならない。

第16条
法務代理は、自身を調査官として指名することができる。しかし、できる限り、訴訟の発端となった教区から調査官を指名すべきである。

第17条
第1685条に基づいて召喚を行うに際し、それらが訴状に添付されていない場合には、少なくとも(裁判)調査段階開始の3日前までに、それぞれ相手方当事者又は証人の尋問において尋ねるべき事柄の項目を提出するよう両当事者に通知しなくてはならない。

第18条
(1)調査官が、人と事物の状況から、別様に進めるべきと判断しない限り、両当事者及び弁護人は、当事者及び証人の尋問に立ち会うことができる。
(2)当事者及び証人の回答は、公証官によって書面に起草されなければならない。しかし、訴訟で扱われている婚姻の内容に関するものだけを要約する。

第19条
訴訟の調査が諸教区合同の裁判所で行われた場合、判決を言い渡さなければならない司教は、第1672条に基づいて管轄権が定められる地の司教である。それが複数である場合、当事者と裁判官の近接の原理(principium proximitatis)をできる限り順守しなければならない。

第20条
(1)教区司教は、自己の賢明な判断に従って、判決を言い渡す様式を定めなければならない。
(2)判決は、どのような場合でも公証官と共に、司教が署名し、判決理由を短く、順序正しく述べ、通常は判決日から1か月以内に両当事者に通知されなければならない。

第6部  文書訴訟

第21条
教区司教及び管轄する法務代理は、第1672条の規定に従って裁定する。


[1] 第二バチカン公会議『教会憲章』第27項参照。
[2] (現行)『教会法典』第1752条参照。
[3] 教皇パウロ6世、国際教会法学会II Convengo Internazionale di Diritto Canonicoの参加者への訓話(1973年9月17日)参照。
[4] (2014年)臨時世界代表司教会議決議録 第48項参照。
[5] 教皇フランシスコ 使徒的勧告『福音の喜び』第27項参照。

本使徒的書簡は、2015年9月8日 
聖母の誕生の祭日にバチカンにおいて発表された

(*)翻訳注
*1: 直訳は、より短い手続き、ないしより簡潔な手続き。
*2: 2名の信徒の裁判官を採用することができる。
*3: 原語はForum (foro)、つまり「場」
*4: 最も長く司教職を務めている者
*5: Norme generali、現行教会法典では「本章の総則」と訳しているが、共通一般の規定、総則であろう。
*6: Sequor 現代イタリア語では、後に従う、たどる、見守る、受け入れる、話をしっかり聞く・・・などと訳せる。
*7: 本使徒的書簡第6項から考えると、ここで言う近接の原理とは、信者が最も容易に近づける裁判官(裁判所)が婚姻訴訟の管轄権を持てると言うことであろう。

キリスト教入門について

※この投稿は田中昇神父様による翻訳文であり通訳士の翻訳ワークショップの資料の共有を目的とする。カトリック教会の婚姻法を学ぶために、スペイン語は iuscanonicum.orgのホームページ をご確認ください。日本語はT.オーブォンク著『婚姻に対する司牧 あなたに愛と忠誠を』をご確認の上ワークショップにご参加頂くようお願いしております。


Lettera Apostolica in forma di «MOTU PROPRIO»


del Sommo Pontefice Francesco


“MITIS IUDEX DOMINUS IESUS”


sulla riforma del processo canonico per le cause di dichiarazione di nullità del matrimonio nel Codice di Diritto Canonico

Il Signore Gesù, Giudice clemente, Pastore delle nostre anime, ha affidato all’Apostolo Pietro e ai suoi Successori il potere delle chiavi per compiere nella Chiesa l’opera di giustizia e verità; questa suprema e universale potestà, di legare e di sciogliere qui in terra, afferma, corrobora e rivendica quella dei Pastori delle Chiese particolari, in forza della quale essi hanno il sacro diritto e davanti al Signore il dovere di giudicare i propri sudditi.[1]

Nel volgere dei secoli la Chiesa in materia matrimoniale, acquisendo coscienza più chiara delle parole di Cristo, ha inteso ed esposto più approfonditamente la dottrina dell’indissolubilità del sacro vincolo del coniugio, ha elaborato il sistema delle nullità del consenso matrimoniale e ha disciplinato più adeguatamente il processo giudiziale in materia, di modo che la disciplina ecclesiastica fosse sempre più coerente con la verità di fede professata.

Tutto ciò è stato sempre fatto avendo come guida la legge suprema della salvezza delle anime,[2] giacché la Chiesa, come ha saggiamente insegnato il Beato Paolo VI, è un disegno divino della Trinità, per cui tutte le sue istituzioni, pur sempre perfettibili, devono tendere al fine di comunicare la grazia divina e favorire continuamente, secondo i doni e la missione di ciascuno, il bene dei fedeli, in quanto scopo essenziale della Chiesa.[3]

Consapevole di ciò, ho stabilito di mettere mano alla riforma dei processi di nullità del matrimonio, e a questo fine ho costituito un Gruppo di persone eminenti per dottrina giuridica, prudenza pastorale ed esperienza forense, che, sotto la guida dell’Eccellentissimo Decano della Rota Romana, abbozzassero un progetto di riforma, fermo restando comunque il principio dell’indissolubilità del vincolo matrimoniale. Lavorando alacremente, questo Coetus ha apprestato uno schema di riforma, che, sottoposto a meditata considerazione, con l’ausilio di altri esperti, è ora trasfuso in questo Motu proprio.

È quindi la preoccupazione della salvezza delle anime, che – oggi come ieri – rimane il fine supremo delle istituzioni, delle leggi, del diritto, a spingere il Vescovo di Roma ad offrire ai Vescovi questo documento di riforma, in quanto essi condividono con lui il compito della Chiesa, di tutelare cioè l’unità nella fede e nella disciplina riguardo al matrimonio, cardine e origine della famiglia cristiana. Alimenta la spinta riformatrice l’enorme numero di fedeli che, pur desiderando provvedere alla propria coscienza, troppo spesso sono distolti dalle strutture giuridiche della Chiesa a causa della distanza fisica o morale; la carità dunque e la misericordia esigono che la stessa Chiesa come madre si renda vicina ai figli che si considerano separati.

In questo senso sono anche andati i voti della maggioranza dei miei Fratelli nell’Episcopato, riuniti nel recente Sinodo straordinario, che ha sollecitato processi più rapidi ed accessibili.[4] In totale sintonia con tali desideri, ho deciso di dare con questo Motu proprio disposizioni con le quali si favorisca non la nullità dei matrimoni, ma la celerità dei processi, non meno che una giusta semplicità, affinché, a motivo della ritardata definizione del giudizio, il cuore dei fedeli che attendono il chiarimento del proprio stato non sia lungamente oppresso dalle tenebre del dubbio.

Ho fatto ciò, comunque, seguendo le orme dei miei Predecessori, i quali hanno voluto che le cause di nullità del matrimonio vengano trattate per via giudiziale, e non amministrativa, non perché lo imponga la natura della cosa, ma piuttosto lo esiga la necessità di tutelare in massimo grado la verità del sacro vincolo: e ciò è esattamente assicurato dalle garanzie dell’ordine giudiziario.

Si segnalano alcuni criteri fondamentali che hanno guidato l’opera di riforma.

I. – Una sola sentenza in favore della nullità esecutiva.
– È parso opportuno, anzitutto, che non sia più richiesta una doppia decisione conforme in favore della nullità del matrimonio, affinché le parti siano ammesse a nuove nozze canoniche, ma che sia sufficiente la certezza morale raggiunta dal primo giudice a norma del diritto.

II. – Il giudice unico sotto la responsabilità del Vescovo.
– La costituzione del giudice unico, comunque chierico, in prima istanza viene rimessa alla responsabilità del Vescovo, che nell’esercizio pastorale della propria potestà giudiziale dovrà assicurare che non si indulga a qualunque lassismo.

III. – Lo stesso Vescovo è giudice.
– Affinché sia finalmente tradotto in pratica l’insegnamento del Concilio Vaticano II in un ambito di grande importanza, si è stabilito di rendere evidente che il Vescovo stesso nella sua Chiesa, di cui è costituito pastore e capo, è per ciò stesso giudice tra i fedeli a lui affidati. Si auspica pertanto che nelle grandi come nelle piccole diocesi lo stesso Vescovo offra un segno della conversione delle strutture ecclesiastiche,[5] e non lasci completamente delegata agli uffici della curia la funzione giudiziaria in materia matrimoniale. Ciò valga specialmente nel processo più breve, che viene stabilito per risolvere i casi di nullità più evidente.

IV. – Il processo più breve.
– Infatti, oltre a rendere più agile il processo matrimoniale, si è disegnata una forma di processo più breve – in aggiunta a quello documentale come attualmente vigente –, da applicarsi nei casi in cui l’accusata nullità del matrimonio è sostenuta da argomenti particolarmente evidenti.

Non mi è tuttavia sfuggito quanto un giudizio abbreviato possa mettere a rischio il principio dell’indissolubilità del matrimonio; appunto per questo ho voluto che in tale processo sia costituito giudice lo stesso Vescovo, che in forza del suo ufficio pastorale è con Pietro il maggiore garante dell’unità cattolica nella fede e nella disciplina.

V. – L’appello alla Sede Metropolitana.
– Conviene che si ripristini l’appello alla Sede del Metropolita, giacché tale ufficio di capo della provincia ecclesiastica, stabile nei secoli, è un segno distintivo della sinodalità nella Chiesa.

VI. – Il compito proprio delle Conferenze Episcopali.
– Le Conferenze Episcopali, che devono essere soprattutto spinte dall’ansia apostolica di raggiungere i fedeli dispersi, avvertano fortemente il dovere di condividere la predetta conversione, e rispettino assolutamente il diritto dei Vescovi di organizzare la potestà giudiziale nella propria Chiesa particolare.

Il ripristino della vicinanza tra il giudice e i fedeli, infatti, non avrà successo se dalle Conferenze non verrà ai singoli Vescovi lo stimolo e insieme l’aiuto a mettere in pratica la riforma del processo matrimoniale.

Insieme con la prossimità del giudice curino per quanto possibile le Conferenze Episcopali, salva la giusta e dignitosa retribuzione degli operatori dei tribunali, che venga assicurata la gratuità delle procedure, perché la Chiesa, mostrandosi ai fedeli madre generosa, in una materia così strettamente legata alla salvezza delle anime manifesti l’amore gratuito di Cristo dal quale tutti siamo stati salvati.

VII. – L’appello alla Sede Apostolica.
– Conviene comunque che si mantenga l’appello al Tribunale ordinario della Sede Apostolica, cioè la Rota Romana, nel rispetto di un antichissimo principio giuridico, così che venga rafforzato il vincolo fra la Sede di Pietro e le Chiese particolari, avendo tuttavia cura, nella disciplina di tale appello, di contenere qualunque abuso del diritto, perché non abbia a riceverne danno la salvezza delle anime.

La legge propria della Rota Romana sarà al più presto adeguata alle regole del processo riformato, nei limiti del necessario.

VIII. – Previsioni per le Chiese Orientali.
– Tenuto conto, infine, del peculiare ordinamento ecclesiale e disciplinare delle Chiese Orientali, ho deciso di emanare separatamente, in questa stessa data, le norme per riformare la disciplina dei processi matrimoniali nel Codice dei Canoni delle Chiese Orientali.

Tutto ciò opportunamente considerato, decreto e statuisco che il Libro VII del Codice di Diritto Canonico, Parte III, Titolo I, Capitolo I sulle cause per la dichiarazione di nullità del matrimonio (cann. 1671-1691), dal giorno 8 dicembre 2015 sia integralmente sostituito come segue:

Art. 1 – Il foro competente e i tribunali

Can. 1671
§ 1. Le cause matrimoniali dei battezzati per diritto proprio spettano al giudice ecclesiastico.
§ 2. Le cause sugli effetti puramente civili del matrimonio spettano al magistrato civile, a meno che il diritto particolare non stabilisca che le medesime cause, qualora siano trattate incidentalmente e accessoriamente, possano essere esaminate e decise dal giudice ecclesiastico.

Can. 1672.
Nelle cause di nullità del matrimonio, che non siano riservate alla Sede Apostolica, sono competenti: 1° il tribunale del luogo in cui il matrimonio fu celebrato; 2° il tribunale del luogo in cui una o entrambe le parti hanno il domicilio o il quasi-domicilio; 3° il tribunale del luogo in cui di fatto si debba raccogliere la maggior parte delle prove.

Can. 1673
§ 1. In ciascuna diocesi il giudice di prima istanza per le cause di nullità del matrimonio, per le quali il diritto non faccia espressamente eccezione, è il Vescovo diocesano, che può esercitare la potestà giudiziale personalmente o per mezzo di altri, a norma del diritto.
§ 2. Il Vescovo costituisca per la sua diocesi il tribunale diocesano per le cause di nullità del matrimonio, salva la facoltà per lo stesso Vescovo di accedere a un altro viciniore tribunale diocesano o interdiocesano.
§ 3. Le cause di nullità del matrimonio sono riservate a un collegio di tre giudici. Esso deve essere presieduto da un giudice chierico, i rimanenti giudici possono anche essere laici.
§ 4. Il Vescovo Moderatore, se non è possibile costituire il tribunale collegiale in diocesi o nel vicino tribunale che è stato scelto a norma del § 2, affidi le cause a un unico giudice chierico che, ove sia possibile, si associ due assessori di vita specchiata, esperti in scienze giuridiche o umane, approvati dal Vescovo per questo compito; allo stesso giudice unico competono, salvo che risulti diversamente, le funzioni attribuite al collegio, al preside o al ponente.
§ 5. Il tribunale di seconda istanza per la validità deve sempre essere collegiale, secondo il disposto del precedente § 3.
§ 6. Dal tribunale di prima istanza si appella al tribunale metropolitano di seconda istanza, salvo il disposto dei cann. 1438-1439 e 1444.

Art. 2 – Il diritto di impugnare il matrimonio

Can. 1674
§ 1. Sono abili ad impugnare il matrimonio: 1° i coniugi; 2° il promotore di giustizia, quando la nullità sia già stata divulgata, se non si possa convalidare il matrimonio o non sia opportuno.
§ 2. Il matrimonio che, viventi entrambi i coniugi, non fu accusato, non può più esserlo dopo la morte di entrambi o di uno di essi, a meno che la questione della validità non pregiudichi la soluzione di un’altra controversia sia in foro canonico sia in foro civile.
§ 3. Se poi un coniuge muore durante il processo, si osservi il can. 1518.

Art. 3 – L’introduzione e l’istruzione della causa

Can. 1675
Il giudice, prima di accettare la causa, deve avere la certezza che il matrimonio sia irreparabilmente fallito, in modo che sia impossibile ristabilire la convivenza coniugale.

Can. 1676
§ 1. Ricevuto il libello, il Vicario giudiziale, se ritiene che esso goda di qualche fondamento, lo ammetta e, con decreto apposto in calce allo stesso libello, ordini che una copia venga notificata al difensore del vincolo e, se il libello non è stato sottoscritto da entrambe le parti, alla parte convenuta, dandole il termine di quindici giorni per esprimere la sua posizione riguardo alla domanda.
§ 2. Trascorso il predetto termine, dopo aver nuovamente ammonito, se e in quanto lo ritenga opportuno, l’altra parte a manifestare la sua posizione, il Vicario giudiziale con proprio decreto determini la formula del dubbio e stabilisca se la causa debba trattarsi con il processo ordinario o con il processo più breve a norma dei cann. 1683-1687. Tale decreto sia subito notificato alle parti e al difensore del vincolo.
§ 3. Se la causa deve essere trattata con il processo ordinario, il Vicario giudiziale, con lo stesso decreto, disponga la costituzione del collegio dei giudici o del giudice unico con i due assessori secondo il can. 1673 § 4.
§ 4. Se invece viene disposto il processo più breve, il Vicario giudiziale proceda a norma del can. 1685.
§ 5. La formula del dubbio deve determinare per quale capo o per quali capi è impugnata la validità delle nozze.

Can. 1677
§ 1. Il difensore del vincolo, i patroni delle parti, e, se intervenga nel giudizio, anche il promotore di giustizia, hanno diritto: 1° di essere presenti all’esame delle parti, dei testi e dei periti, salvo il disposto del can. 1559; 2° di prendere visione degli atti giudiziari, benché non ancora pubblicati, e di esaminare i documenti prodotti dalle parti.
§ 2. Le parti non possono assistere all’esame di cui al § 1, n.1.

Can. 1678
§ 1. Nelle cause di nullità del matrimonio, la confessione giudiziale e le dichiarazioni delle parti, sostenute da eventuali testi sulla credibilità delle stesse, possono avere valore di prova piena, da valutarsi dal giudice considerati tutti gli indizi e gli amminicoli, se non vi siano altri elementi che le confutino.
§ 2. Nelle medesime cause, la deposizione di un solo teste può fare pienamente fede, se si tratta di un teste qualificato che deponga su cose fatte d’ufficio, o le circostanze di fatti e di persone lo suggeriscono.
§ 3. Nelle cause in materia di impotenza o di difetto del consenso per malattia mentale o per anomalia di natura psichica il giudice si avvalga dell’opera di uno o più periti, se dalle circostanze non appare evidentemente inutile; nelle altre cause si osservi il disposto del can. 1574.
§ 4. Ogniqualvolta nell’istruttoria della causa fosse insorto un dubbio assai probabile che il matrimonio non sia stato consumato, il tribunale, sentite le parti, può sospendere la causa di nullità, completare l’istruttoria in vista della dispensa super rato, ed infine trasmettere gli atti alla Sede Apostolica insieme alla domanda di dispensa di uno o di entrambi i coniugi ed al voto del tribunale e del Vescovo.

Art. 4 – La sentenza, le sue impugnazioni e la sua esecuzione

Can. 1679.
La sentenza che per la prima volta ha dichiarato la nullità del matrimonio, decorsi i termini stabiliti nei cann. 1630-1633, diventa esecutiva.

Can. 1680
§ 1. Alla parte, che si ritenga onerata, e parimenti al promotore di giustizia e al difensore del vincolo rimane il diritto di interporre querela di nullità della sentenza o appello contro la medesima sentenza ai sensi dei cann. 1619-1640.
§ 2. Decorsi i termini stabiliti dal diritto per l’appello e la sua prosecuzione, dopo che il tribunale di istanza superiore ha ricevuto gli atti giudiziari, si costituisca il collegio dei giudici, si designi il difensore del vincolo e le parti vengano ammonite a presentare le osservazioni entro un termine prestabilito; trascorso tale termine, il tribunale collegiale, se l’appello risulta manifestamente dilatorio, confermi con proprio decreto la sentenza di prima istanza.
§ 3. Se l’appello è stato ammesso, si deve procedere allo stesso modo come in prima istanza, con i dovuti adattamenti.
§ 4. Se nel grado di appello viene introdotto un nuovo capo di nullità del matrimonio, il tribunale lo può ammettere e su di esso giudicare come se fosse in prima istanza.

Can. 1681.
Se è stata emanata una sentenza esecutiva, si può ricorrere in qualunque momento al tribunale di terzo grado per la nuova proposizione della causa a norma del can. 1644, adducendo nuovi e gravi prove o argomenti entro il termine perentorio di trenta giorni dalla proposizione dell’impugnazione.

Can. 1682
§ 1. Dopo che la sentenza che ha dichiarato la nullità del matrimonio è divenuta esecutiva, le parti il cui matrimonio è stato dichiarato nullo possono contrarre nuove nozze, a meno che non lo proibisca un divieto apposto alla sentenza stessa oppure stabilito dall’Ordinario del luogo.
§ 2. Non appena la sentenza è divenuta esecutiva, il Vicario giudiziale la deve notificare all’Ordinario del luogo in cui fu celebrato il matrimonio. Questi poi deve provvedere affinché al più presto si faccia menzione nei registri dei matrimoni e dei battezzati della nullità di matrimonio decretata e degli eventuali divieti stabiliti.

Art. 5 – Il processo matrimoniale più breve davanti al Vescovo

Can. 1683.
Allo stesso Vescovo diocesano compete giudicare la cause di nullità del matrimonio con il processo più breve ogniqualvolta:
1° la domanda sia proposta da entrambi i coniugi o da uno di essi, col consenso dell’altro;
2° ricorrano circostanze di fatti e di persone, sostenute da testimonianze o documenti, che non richiedano una inchiesta o una istruzione più accurata, e rendano manifesta la nullità.

Can. 1684.
Il libello con cui si introduce il processo più breve, oltre agli elementi elencati nel can. 1504, deve: 1° esporre brevemente, integralmente e chiaramente i fatti su cui si fonda la domanda; 2° indicare le prove, che possano essere immediatamente raccolte dal giudice; 3° esibire in allegato i documenti su cui si fonda la domanda.

Can. 1685.
Il Vicario giudiziale, nello stesso decreto con cui determina la formula del dubbio nomini l’istruttore e l’assessore e citi per la sessione, da celebrarsi a norma del can. 1686 non oltre trenta giorni, tutti coloro che devono parteciparvi.

Can. 1686.
L’istruttore, per quanto possibile, raccolga le prove in una sola sessione e fissi il termine di quindici giorni per la presentazione delle osservazioni in favore del vincolo e delle difese di parte, se ve ne siano.

Can. 1687
§ 1. Ricevuti gli atti, il Vescovo diocesano, consultatosi con l’istruttore e l’assessore, vagliate le osservazioni del difensore del vincolo e, se vi siano, le difese delle parti, se raggiunge la certezza morale sulla nullità del matrimonio, emani la sentenza. Altrimenti rimetta la causa al processo ordinario.
§ 2. Il testo integrale della sentenza, con la motivazione, sia notificato al più presto alle parti.
§ 3. Contro la sentenza del Vescovo si dà appello al Metropolita o alla Rota Romana; se la sentenza è stata emessa dal Metropolita, si dà appello al suffraganeo più anziano; e contro la sentenza di altro Vescovo che non ha un’autorità superiore sotto il Romano Pontefice, si dà appello al Vescovo da esso stabilmente designato.
§ 4. Se l’appello evidentemente appare meramente dilatorio, il Metropolita o il Vescovo di cui al § 3, o il Decano della Rota Romana, lo rigetti a limine con un suo decreto; se invece l’appello è ammesso, si rimetta la causa all’esame ordinario di secondo grado.

Art. 6 – Il processo documentale

Can. 1688.
Ricevuta la domanda presentata a norma del can. 1676, il Vescovo diocesano o il Vicario giudiziale o il Giudice designato, tralasciate le formalità del processo ordinario, citate però le parti e con l’intervento del difensore del vincolo, può dichiarare con sentenza la nullità del matrimonio, se da un documento che non sia soggetto a contraddizione o ad eccezione alcuna, consti con certezza dell’esistenza di un impedimento dirimente o del difetto della forma legittima, purché sia chiaro con eguale sicurezza che non fu concessa la dispensa, oppure del difetto di un mandato valido in capo al procuratore.

Can. 1689
§ 1. Contro questa dichiarazione il difensore del vincolo, se prudentemente giudichi che non vi sia certezza dei difetti di cui al can. 1688 ovvero della mancata dispensa, deve appellare al giudice di seconda istanza, al quale si devono trasmettere gli atti avvertendolo per scritto che si tratta di un processo documentale.
§ 2. Alla parte che si ritiene onerata resta il diritto di appellare.

Can. 1690.
Il giudice di seconda istanza, con l’intervento del difensore del vincolo e dopo aver udito le parti, decida allo stesso modo di cui nel can. 1688 se la sentenza debba essere confermata o se piuttosto si debba procedere nella causa per il tramite ordinario del diritto; nel qual caso la rimandi al tribunale di prima istanza.

Art. 7 – Norme generali

Can. 1691
§ 1. Nella sentenza si ammoniscano le parti sugli obblighi morali o anche civili, cui siano eventualmente tenute l’una verso l’altra e verso la prole, per quanto riguarda il sostentamento e l’educazione.
§ 2. Le cause per la dichiarazione di nullità del matrimonio non possono essere trattate con il processo contenzioso orale di cui nei cann. 1656-1670.
§ 3. In tutte le altre cose che si riferiscono alla procedura, si devono applicare, a meno che la natura della cosa si opponga, i canoni sui giudizi in generale e sul giudizio contenzioso ordinario, osservate le norme speciali per le cause sullo stato delle persone e per le cause riguardanti il bene pubblico.

* * *

La disposizione del can. 1679 si applicherà alle sentenze dichiarative della nullità del matrimonio pubblicate a partire dal giorno in cui questo Motu proprio entrerà in vigore.

Al presente documento vengono unite delle regole procedurali, che ho ritenuto necessarie per la corretta e accurata applicazione della legge rinnovata, da osservarsi diligentemente a tutela del bene dei fedeli.

Ciò che è stato da me stabilito con questo Motu proprio, ordino che sia valido ed efficace, nonostante qualsiasi disposizione in contrario, anche se meritevole di specialissima menzione.

Affido con fiducia all’intercessione della gloriosa e benedetta sempre Vergine Maria, Madre di misericordia, e dei santi Apostoli Pietro e Paolo l’operosa esecuzione del nuovo processo matrimoniale.

Dato a Roma, presso San Pietro,
il 15 del mese di agosto, terzo del mio Pontificato,
nell’Assunzione della Beata Vergine Maria dell’anno 2015.
Francesco


Regole procedurali per la trattazione delle cause di nullità matrimoniale

La III Assemblea Generale Straordinaria del Sinodo dei Vescovi, celebrata nel mese di ottobre 2014, ha constatato la difficoltà dei fedeli di raggiungere i tribunali della Chiesa. Poiché il Vescovo, come il buon Pastore, è tenuto ad andare incontro ai suoi fedeli che hanno bisogno di particolare cura pastorale, unitamente con le norme dettagliate per l’applicazione del processo matrimoniale, è sembrato opportuno, data per certa la collaborazione del Successore di Pietro e dei Vescovi nel diffondere la conoscenza della legge, offrire alcuni strumenti affinché l’operato dei tribunali possa rispondere alle esigenze dei fedeli, che richiedono l’accertamento della verità sull’esistenza o no del vincolo del loro matrimonio fallito.

Art. 1.
Il Vescovo in forza del can. 383 § 1 è tenuto a seguire con animo apostolico i coniugi separati o divorziati, che per la loro condizione di vita abbiano eventualmente abbandonato la pratica religiosa. Egli quindi condivide con i parroci (cfr. can. 529 § 1) la sollecitudine pastorale verso questi fedeli in difficoltà.

Art. 2.
L’indagine pregiudiziale o pastorale, che accoglie nelle strutture parrocchiali o diocesane i fedeli separati o divorziati che dubitano della validità del proprio matrimonio o sono convinti della nullità del medesimo, è orientata a conoscere la loro condizione e a raccogliere elementi utili per l’eventuale celebrazione del processo giudiziale, ordinario o più breve. Tale indagine si svolgerà nell’ambito della pastorale matrimoniale diocesana unitaria.

Art. 3.
La stessa indagine sarà affidata a persone ritenute idonee dall’Ordinario del luogo, dotate di competenze anche se non esclusivamente giuridico-canoniche. Tra di esse vi sono in primo luogo il parroco proprio o quello che ha preparato i coniugi alla celebrazione delle nozze. Questo compito di consulenza può essere affidato anche ad altri chierici, consacrati o laici approvati dall’Ordinario del luogo.

La diocesi, o più diocesi insieme, secondo gli attuali raggruppamenti, possono costituire una struttura stabile attraverso cui fornire questo servizio e redigere, se del caso, un Vademecum che riporti gli elementi essenziali per il più adeguato svolgimento dell’indagine.

Art. 4.
L’indagine pastorale raccoglie gli elementi utili per l’eventuale introduzione della causa da parte dei coniugi o del loro patrono davanti al tribunale competente. Si indaghi se le parti sono d’accordo nel chiedere la nullità.

Art. 5.
Raccolti tutti gli elementi, l’indagine si chiude con il libello, da presentare, se del caso, al competente tribunale.

Art. 6.
Dal momento che il Codice di diritto canonico deve essere applicato sotto tutti gli aspetti, salve le norme speciali, anche ai processi matrimoniali, a mente del can. 1691 § 3, le presenti regole non intendono esporre minutamente l’insieme di tutto il processo, ma soprattutto chiarire le principali innovazioni legislative e, ove occorra, integrarle.

Titolo I – Il foro competente e i tribunali

Art. 7
§ 1. I titoli di competenza di cui al can. 1672 sono equivalenti, salvaguardato per quanto possibile il principio di prossimità fra il giudice e le parti.
§ 2. Mediante la cooperazione fra tribunali, poi, a mente del can. 1418, si assicuri che chiunque, parte o teste, possa partecipare al processo col minimo dispendio.

Art. 8
§ 1. Nelle diocesi che non hanno un proprio tribunale, il Vescovo si preoccupi di formare quanto prima, anche mediante corsi di formazione permanente e continua, promossi dalle diocesi o dai loro raggruppamenti e dalla Sede Apostolica in comunione di intenti, persone che possano prestare la loro opera nel tribunale per le cause matrimoniali da costituirsi.
§ 2. Il Vescovo può recedere dal tribunale interdiocesano costituito a norma del can. 1423.

Titolo II – Il diritto di impugnare il matrimonio

Art. 9.
Se il coniuge muore durante il processo, prima che la causa sia conclusa, l’istanza viene sospesa finché l’altro coniuge o un altro interessato richieda la prosecuzione; in questo caso si deve provare l’interesse legittimo.

Titolo III – L’introduzione e l’istruzione della causa

Art. 10.
Il giudice può ammettere la domanda orale ogniqualvolta la parte sia impedita a presentare il libello: tuttavia, egli ordini al notaio di redigere per iscritto un atto che deve essere letto alla parte e da questa approvato, e che tiene luogo del libello scritto dalla parte a tutti gli effetti di legge.

Art. 11
§ 1. Il libello sia esibito al tribunale diocesano o al tribunale interdiocesano che è stato scelto a norma del can. 1673 § 2.
§ 2. Si reputa che non si oppone alla domanda la parte convenuta che si rimette alla giustizia del tribunale o, ritualmente citata una seconda volta, non dà alcuna risposta.

Titolo IV – La sentenza, le sue impugnazioni e la sua esecuzione

Art. 12.
Per conseguire la certezza morale necessaria per legge, non è sufficiente una prevalente importanza delle prove e degli indizi, ma occorre che resti del tutto escluso qualsiasi dubbio prudente positivo di errore, in diritto e in fatto, ancorché non sia esclusa la mera possibilità del contrario.

Art. 13.
Se una parte ha dichiarato di rifiutare di ricevere qualsiasi informazione relativa alla causa, si ritiene che abbia rinunciato ad ottenere la copia della sentenza. In tal caso può esserle notificato il solo dispositivo della sentenza.

Titolo V – Il processo matrimoniale più breve davanti al Vescovo

Art. 14
§ 1. Tra le circostanze che possono consentire la trattazione della causa di nullità del matrimonio per mezzo del processo più breve secondo i cann. 1683-1687, si annoverano per esempio: quella mancanza di fede che può generare la simulazione del consenso o l’errore che determina la volontà, la brevità della convivenza coniugale, l’aborto procurato per impedire la procreazione, l’ostinata permanenza in una relazione extraconiugale al tempo delle nozze o in un tempo immediatamente successivo, l’occultamento doloso della sterilità o di una grave malattia contagiosa o di figli nati da una precedente relazione o di una carcerazione, la causa del matrimonio del tutto estranea alla vita coniugale o consistente nella gravidanza imprevista della donna, la violenza fisica inferta per estorcere il consenso, la mancanza di uso di ragione comprovata da documenti medici, ecc.
§ 2. Tra i documenti che sostengono la domanda vi sono tutti i documenti medici che possono rendere inutile acquisire una perizia d’ufficio.

Art. 15.
Se è stato presentato il libello per introdurre un processo ordinario, ma il Vicario giudiziale ritiene che la causa possa essere trattata con il processo più breve, egli, nel notificare il libello a norma del can. 1676 § 1, inviti la parte che non lo abbia sottoscritto a comunicare al tribunale se intenda associarsi alla domanda presentata e partecipare al processo. Egli, ogniqualvolta sia necessario, inviti la parte o le parti che hanno sottoscritto il libello ad integrarlo al più presto a norma del can. 1684.

Art. 16.
Il Vicario giudiziale può designare se stesso come istruttore; però per quanto sia possibile nomini un istruttore dalla diocesi di origine della causa.

Art. 17.
Nell’emettere la citazione ai sensi del can. 1685, le parti siano informate che, se non fossero stati allegati al libello, possono, almeno tre giorni prima della sessione istruttoria, presentare gli articoli degli argomenti sui quali si chiede l’interrogatorio delle parti o dei testi.

Art. 18.
§ 1. Le parti e i loro avvocati possono assistere all’escussione delle altre parti e dei testi, a meno che l’istruttore ritenga, per le circostanze di cose e di persone, che si debba procedere diversamente.
§ 2. Le risposte delle parti e dei testi devono essere redatte per iscritto dal notaio, ma sommariamente e soltanto in ciò che si riferisce alla sostanza del matrimonio controverso.

Art. 19.
Se la causa viene istruita presso un tribunale interdiocesano, il Vescovo che deve pronunziare la sentenza è quello del luogo in base al quale si stabilisce la competenza a mente del can. 1672. Se poi siano più di uno, si osservi per quanto possibile il principio della prossimità tra le parti e il giudice.

Art. 20
§ 1. Il Vescovo diocesano stabilisca secondo la sua prudenza il modo con cui pronunziare la sentenza.
§ 2. La sentenza, comunque sottoscritta dal Vescovo insieme con il notaio, esponga in maniera breve e ordinata i motivi della decisione e ordinariamente sia notificata alle parti entro il termine di un mese dal giorno della decisione.

Titolo VI – Il processo documentale

Art. 21.
Il Vescovo diocesano e il Vicario giudiziale competenti si determinano a norma del can. 1672.

[1] Cf. Concilio ecumenico Vaticano II, Const. dogm. Lumen Gentium, n. 27.

[2] Cf. CIC, can. 1752.

[3] Cf. Paolo VI, Allocuzione ai partecipanti del II Convengo Internazionale di Diritto Canonico, il 17 settembre 1973.

[4] Cf. Relatio Synodi, n. 48.

[5] Cf. Francesco, Esortazione Apostolica Evangelii gaudium, n. 27, in AAS 105 (2013), p. 1031.

Finalidad de este apartado

※ Esta publicación de los textos traducidos por el padre Noboru Tanaka está destinada a los participantes de nuestros talleres de traducción y tiene como objeto poner a su disposición el material de trabajo. Para el estudio del Derecho Matrimonial de la Iglesia Católica en español recomendamos se consulte la web iuscanonicum.org. En japonés recomendamos se estudie con el libro “Anata ni ai to chūjitsu o(あなたに愛と忠誠を)” de Tadeusz Oblak, S.J. para una fructífera participación en el presente taller de traducción.